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アメリカの研究者の実験により、コーヒーに含まれるカフェインには学習効果を高める可能性が高い、という結果が実証されました!
これまで「カフェインを摂取することで記憶力が高まる」主張は否定的な意見が多数派でした。理由は試験前などモチベーションが高まるタイミングにカフェインを摂取した実験結果だったから。
そこで、アメリカのジョンズ・ホプキンス大学のマイケル・ヤッサ博士は、モチベーションによる因子を排除するため、被験者に研究目的を明かすことなく実験に参加してもらいました。
160人の被験者は、イスやあひるの人形など日常生活になじみのあるイメージ画を見せられ、それから24時間後にどれだけイメージ画を記憶しているかについてチェックされました。
ヤッサ博士は、被験者を半数ずつにグループ分けし、一方のグループにはイメージ画を見せた後にカフェイン入りのコーヒーを、もう一方のグループにはカフェインが入っていないプラシーボ(偽薬)を飲ませ、カフェインの影響度を調べることに。
翌日、被験者に、前日と同じものを含むさまざまなイメージ画を見せ前日のイメージ画と同じものを選択させると、前日のものとまったく同じイメージ画についてはコーヒーグループ・プラシーボグループともに同様の正解率でしたが、わずかに異なるイメージ画については、コーヒーグループの方が正確に違いを区別するという結果が出ました。
ヤッサ博士は、今回の実験から、カフェインによって長期記憶が強化されると結論づけており、また、イメージ画のわずかな違いを区別できたことから、カフェインはパターン分離をつかさどる海馬に影響を与えているのではないかと推察しています。
まもなく大学センター試験。試験勉強の合間に飲むコーヒーは、気持ちを落ち着かせるだけでなく学習効果を高める上でも意味がありそうです。