2014年01月17日

コーヒーなどカフェインの摂取で記憶力向上の実験結果が

http://gigazine.net/news/20140116-caffeine-memory-consolidation/
より

アメリカの研究者の実験により、コーヒーに含まれるカフェインには学習効果を高める可能性が高い、という結果が実証されました!

これまで「カフェインを摂取することで記憶力が高まる」主張は否定的な意見が多数派でした。理由は試験前などモチベーションが高まるタイミングにカフェインを摂取した実験結果だったから。

そこで、アメリカのジョンズ・ホプキンス大学のマイケル・ヤッサ博士は、モチベーションによる因子を排除するため、被験者に研究目的を明かすことなく実験に参加してもらいました。

160人の被験者は、イスやあひるの人形など日常生活になじみのあるイメージ画を見せられ、それから24時間後にどれだけイメージ画を記憶しているかについてチェックされました。

ヤッサ博士は、被験者を半数ずつにグループ分けし、一方のグループにはイメージ画を見せた後にカフェイン入りのコーヒーを、もう一方のグループにはカフェインが入っていないプラシーボ(偽薬)を飲ませ、カフェインの影響度を調べることに。

翌日、被験者に、前日と同じものを含むさまざまなイメージ画を見せ前日のイメージ画と同じものを選択させると、前日のものとまったく同じイメージ画についてはコーヒーグループ・プラシーボグループともに同様の正解率でしたが、わずかに異なるイメージ画については、コーヒーグループの方が正確に違いを区別するという結果が出ました。

ヤッサ博士は、今回の実験から、カフェインによって長期記憶が強化されると結論づけており、また、イメージ画のわずかな違いを区別できたことから、カフェインはパターン分離をつかさどる海馬に影響を与えているのではないかと推察しています。

まもなく大学センター試験。試験勉強の合間に飲むコーヒーは、気持ちを落ち着かせるだけでなく学習効果を高める上でも意味がありそうです。
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2013年04月23日

なぜ赤ちゃんは抱っこされて歩くと落ち着くのか?

なるほど、参考になるといいですね。


なぜ赤ちゃんは抱っこされて歩くと落ち着くのか? - 理研が機構の一端を解明
理化学研究所(理研)は4月19日、哺乳類の子どもが親に運ばれる際にリラックスする「輸送反応」の仕組みの一端を、ヒトとマウスを用いて科学的に証明したと発表した。

同成果は、理研脳科学総合研究センター 黒田親和性社会行動研究ユニットのGianluca Esposito国際特別研究員と吉田さちね研究員、黒田公美ユニットリーダーらと、精神疾患動態研究チーム、トレント大学、麻布大学、埼玉県立小児医療センター、国立精神・神経医療センター、順天堂大学などによるもの。詳細は米国の科学雑誌「Current Biology」オンライン版に掲載されたほか、5月6日号にも掲載される予定。

哺乳類の赤ちゃんは未熟な状態で生まれ、親の手により子育てを受けて成長するため、親は子を守り、哺乳や保温といった「子育て行動」に必要な神経回路を備えている。また、子どもも親を覚え、慕って後を追い、泣くことで意思を伝えるなど、さまざまな「愛着行動」を本能的に行っているが、見た目に分かりやすく研究が容易な親の行動に比べ、子どもの行動はあまり研究されてこなかったという。しかしヒトでは例えば、親が泣く赤ちゃんを抱っこやおんぶして歩くことで、泣き止み、眠りやすいことが経験的に知られている。同様な親子の行動は、ネコ、ライオン、リスなどさまざまな哺乳類でも見られ、母親が仔を口にくわえて巣や安全な場所に運ぶときには、仔は運ばれやすいように丸くなる姿勢をとること(輸送反応)が知られているが、科学的な研究の対象として取り上げられるケースは少なく、その意義や神経メカニズムについてはあまりよく分かっていなかった。

今回、研究グループは、生後6カ月以内のヒトの赤ちゃんとその母親12組の協力を得て、母親に赤ちゃんを腕に抱いた状態で約30秒ごとに「座る・立って歩く」を繰り返してもらい、その際の赤ちゃんの行動を映像にて、また生理的反応を心電図を用いて記録して調査を行った。その結果、母親が歩いているときは座っている時に比べて、赤ちゃんの泣く量が約10分の1、と自発運動の量が約5分の1に低下し、心拍数は母親が歩き始めて約3秒程度で顕著に低下することが確認されたことから、母親が赤ちゃんを抱きながら歩くという行為は、赤ちゃんをリラックスさせる効果があることが科学的に証明されたこととなった。

母親が「座って抱っこ(Holding)」から「抱っこして歩く(Carrying)」の前後における、赤ちゃんの行動と心拍の変化。母親がX軸の0の時点で「座って抱っこ」(青)から「抱っこして歩く」(赤)に行動を切り替えると、数秒以内で赤ちゃんの動きが少なくなり、泣き止み、また心拍間隔が増加し(心拍が遅くなる)、リラックスしていることが判明した。

さらに、この輸送反応の詳細な調査を目的に、同じ哺乳類のマウスを用いて解析を実施したところ、母親がマウスの仔を運ぶ動作に真似て、離乳前の仔マウスの首の後ろの皮膚をつまみあげると、人間と同様に自発運動や心拍数が低下することが確認されたほか、仔マウスが有する超音波で母親を呼ぶ習性の発声も何もしない時に比べて、約10分の1に低下することも確認されたとのことで、母親が子を運ぶときには、マウスでも人でも子が数秒程度で泣き止んで、おとなしくなり、リラックスすることが明らかになったという。

仔マウスをつまんだだけ(Holding)の状態からつまんで持ち上げる(Carrying)時の、仔マウスの心拍間隔の変化と仔マウスの超音波発声の回数。つまんだだけ(青)の時に比べて、グラフのX=0の時点で仔マウスを持ち上げる(赤)と、1秒以内に心拍間隔が顕著に増加し(心拍が遅くなる)、仔マウスの超音波発声回数も少なくなることが確認された

また、さまざま脳の機能障害を持つ遺伝子改変マウスを使って輸送反応のメカニズムを調べたところ、小脳皮質に異常のあるマウスでは、体を丸めて運ばれやすい姿勢をとるのが難しいことが判明したほか、リドカインで母親にくわえられている首後ろの皮膚の触覚を阻害したり、ピリドキシンで空中を運ばれている感覚を作る固有感覚を阻害したりすると、そのどちらの場合も仔マウスのおとなしくなる時間が短くなることが確認された。

仔マウスがおとなしくなる反応に必要な知覚入力。左はリドカインで仔マウスの首の後ろの皮膚を局所麻酔したもので、じっとしている時間が短くなることが分かった。右はピリドキシン投与で仔マウスの固有感覚を阻害したもので、じっとしている時間が短くなることが分かった。この2つの結果から、輸送反応時に仔マウスがおとなしくなるには、首の後ろの皮膚をつままれているという感覚と固有感覚が必要であることが分かった

これらから、輸送反応中の姿勢制御には小脳皮質が、おとなしくなる反応には首後ろの皮膚の触覚と空中を運ばれる固有感覚の両方が、それぞれ重要であることが示されたほか、触覚と固有感覚が同時に刺激されると、瞬時に子の副交感神経が興奮し、心拍数の低下した「リラックス状態」をもたらし、じっとしていない仔を母親が運ぶには、おとなしい仔に比べてより多くの時間が必要になることが判明。

仔マウスの固有感覚をピリドキシンで阻害した時の母マウスが仔マウスを救出するのに要した時間。ピリドキシン投与で、固有感覚を阻害した仔マウスと、阻害していない仔マウスをプラスチックカップの中に入れ、母親が仔マウスをカップの中から救出するのに要した時間を測定、比較したものが右の図。ピリドキシンを投与した仔マウスは、輸送反応を示さず母親が助けようとしている間も暴れ、救出により時間がかかることが確認されたことから、仔の輸送反応は母親の子育てを助けていることが分かった

研究グループではこれらの成果から、仔が運ばれやすい格好でおとなしくするのは、もし運ばれているときに暴れて大きな鳴き声を出せば、危険が迫っている時に母マウスが仔を助けようとする行動を妨害することとなり、結果として仔自身の生存が危なくなることを避けるための行動と考えられると指摘する。

また研究グループでは、この考えを哺乳類全般に広げると、親子関係は最も重要な社会関係であり、それを維持するため、子どもも愛着行動によって親に協力しているということが考えられると説明するほか、輸送反応は、最も原始的な愛着行動の1つとして、ネコやネズミ、ヒトなどのさまざまな哺乳類で保存されていると推論できるとしており、親子関係が一方的なものではなく、双方の協力によって成り立つ相互作用であることを実証するものだとしている。

なお研究グループでは、子どもが泣き止まないことは親にとって大きなストレスになるため、子どもがどういう刺激で泣き止んだり、泣き始めたりしやすいのかを客観的に知ることにより、親の育児ストレスを軽減させることが可能になるとするほか、輸送反応に必要な神経機構の一端が明らかにされたことから今後、一部の脳機能障害などの理由で適切な輸送反応がうまく起きない場合に、どのような神経回路の問題が考えられるのかについて、手がかりを得ることができるようになるとの期待を述べている。
(マイナビニュースより)
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2013年04月15日

女性のバスト補正にブラジャーは逆効果。むしろ垂れやすくなる。ノーブラ推奨

ノーブラで健康になる、腰痛が減るということが一時流行っていましたが、それを頷ける結果です。バストが垂れにくくなるだけでなく、腰痛、肩の痛みに効果があるそうです。家に帰った時くらいノーブラがいいのかもしれません。


おっぱいはブラジャーを着けていると衰えて余計に垂れてしまうと研究者が発表

「垂れたバストは元には戻らない」ということは広く言われていて、実際に戻ることはありませんが、そのバストを支えているはずのブラジャーが実は不要なものであり、健康面まで考えると有害なのではないか、ということをフランスの研究者が発表しました。

これはブザンソン大学病院のJean-Denis Rouillon教授が発表したもの。

スポーツ科学が専門であるRouillon教授は、18歳から35歳の女性130組に対してバストを計算尺とカリパスで測定するなどして15年間にわたって研究を重ね、「ブラジャーが必須であるというのは間違いだ」という自らの仮説が正しいという結論に達しました。

Rouillon教授によると、医学的・生理学的・解剖学的に見て、バストが重力の影響を受けないようにしたところで何の恩恵も受けられないとのこと。

むしろ、ブラジャーを着けていることで、支持組織が成長せずにしぼんでしまうため、徐々に垂れ下がってしまうのだそうです。

ノーブラだった女性グループは平均して1年間で乳首の位置が7mmアップし、バストが硬くなって妊娠線が消えたとのことで、参加者からはブラをしなくなったことで腰痛や背中の痛みがなくなったという意見も得られました。

Rouillon教授は、バストが膨らみ始めた少女がブラジャーを着用し始めると、バストを支える筋肉がブラジャーに依存するようになってしまって衰え、ブラジャーを外したときに形を維持できなくなるのだろうという考えを示しています。

ただし、実験結果は女性人口の標準サンプルから得られたものではないため、Rouillon教授は「すべての女性に対して、ブラジャーの着用をやめるようにアドバイスするのは危険です」ともコメントしています。
「支えるべき筋肉がブラジャーに頼ってしまって衰える」というのはなんとなく納得ですが、胸が硬くなるのは嫌がる女性も多そう。ブラジャーに代わって、筋肉が衰えないぐらいの適当なところで胸を支えてくれる何かは出てこないものでしょうか。
(GIGAZINEより)

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2013年04月14日

女性が本能で選ぶのは大きな男性器という調査結果

高身長で大きな男性器。人間も動物の優性遺伝に逆らえないということでしょうか。人間らしさではないような気がして少し残念ですね。


男性器は大きいほど魅力的、進化に影響も 研究報告
男性器の大きさは女性にとって重要なのかどうか、という永遠の問題の調査・研究に取り組んだ国際科学者チームが結果を米科学アカデミー紀要に発表。出した答えは…

「イエス、女性は大きい男性ほど魅力的に感じる」

 さらに、着衣の習慣がない先史時代の女性は、相手男性の露出した性器が見えるので、より大きな男性を性的パートナーに選んでいた可能性があり、これが人間の男性の生殖器が他の霊長類に比べて大きく進化した要因の1つになっているという。

 今回の研究論文の主執筆者で、カナダ・オタワ大学の進化・性淘汰学の博士研究員、ブライアン・マウツ氏は、AFPの取材に「男性器の大きさというのはデリケートな話題なので、女性が答える際にうそをついているのか、『自分を欺いて』いるのか見極めるのは難しい」と電子メールで答えた。

■男性器長く高身長の男性に魅力
 そこでマウツ氏らの研究チームは、コンピューターで作成した一般的な男性の人物画像で、身長、体型、弛緩(しかん)状態の男性器の長さなどを変えたものを使用する新しいタイプの研究に着手した。

 オーストラリア人女性105人を対象に、さまざまな角度から眺められるように回転している、ロボットのような実物大画像を53種類閲覧させた。

 女性はすべて異性愛者で、女性には男性器のサイズに関する研究に参加していることは伏せて、性的魅力という点から人物画像を採点するようにとだけ指示した。

 その結果、女性らが最も魅力的と評価したのは、男性器が長い高身長の男性であることが明らかになった。

 また、男性器が大きい男性ほど、女性が見つめる時間が長くなる傾向が見られた。ただしそれほど長いわけではなく、各採点に要する時間は約3秒ほどだった。

■進化に影響も
 では、どのくらい大きければベストなのか――
「魅力という採点項目の得点は、これらの特性が最大値に至るまで増え続けていた」

 研究によると、今回の結果は「大半の女性は男性器の大きさを重要視しないという主張を真っ向から否定する」ものであり、人間の男性が他の霊長類に比べて大きな生殖器を持つ傾向が見られる要因を示唆するものだという。「女性による配偶者選択が、人間男性の比較的大きな性器の進化に影響を及ぼした可能性があることが今回の結果で明らかになった」「着衣の習慣がない時代では、格納式ではない人間の男性器は、相手を探している女性にとって目に付きやすいポイントだったのだろう
(AFP=時事より抜粋)
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2012年07月01日

アトピー性皮膚炎や乾癬、円形脱毛症に有効? 慶応大、毛嚢の免疫に関する機能を発見

毛嚢が免疫効果を司る重要な部分で、
アトピー性皮膚炎などの皮膚に関する病気の究明や、ワクチン開発に朗報になるのでは、と期待されます。


毛はただの物理的バリアではない - 慶応大、毛嚢の免疫に関する機能を発見

慶應義塾大学(慶応大)は6月25日、国内外での共同研究により、毛は外的刺激に反応して「樹状細胞」を皮膚に呼び寄せ、「毛嚢(もうのう)」の部位による異なる「ケモカイン」を発現し、樹状細胞の表皮内への進入を巧妙に制御していることを発見したと発表した。

成果は、慶応大 医学部皮膚科学教室の永尾圭介専任講師、同天谷雅行教授らの研究グループによるもの。研究の詳細な内容は、米国東部時間6月24日付けで英科学誌「Nature Immunology」電子版に掲載された。

毛・毛嚢はすべての哺乳動物が持っている基本的な構造であり、外的刺激から体を守る重要なバリアを提供している。円形脱毛症、膠原病、ニキビなど毛嚢が傷害される炎症性皮膚疾患がよく知られているが、今まで毛嚢に能動的な免疫機能があるとは考えられていなかった。

一方、2011年のノーベル生理学・医学賞の受賞対象(故・ラルフ・スタインマン博士)となった樹状細胞は白血球の一種で、免疫の起点となる重要な細胞だ。生体の最表面にある表皮には「ランゲルハンス細胞」という樹状細胞が全身を覆うネットワークを形成し、微生物などから生体を守っている。

研究グループはランゲルハンス細胞がどのような機序で表皮に動員されるのかに興味を持ち、観察を行ったところ、樹状細胞と毛嚢との重要な関係が発見されたというわけだ。

ランゲルハンス細胞は骨髄から発生することが知られているが、正確な起源は明らかではなかった。マウスを用いて解析したところ、骨髄の単球という白血球がランゲルハンス細胞前駆細胞となり、その後表皮の中でランゲルハンス細胞に分化することが確認されたのである。

ランゲルハンス細胞前駆細胞が表皮へ入っていく際、常に毛嚢を経由していることがわかった。皮膚での外的刺激や炎症がこのプロセスを促す仕組みだ。

「2光子顕微鏡」という生体内を観察できる顕微鏡を用いて、物理的刺激を加えたマウスの皮膚を観察すると、白血球は刺激負荷後1.5時間後より毛嚢に集積することが判明。また、ランゲルハンス細胞前駆細胞が表皮内に入るためには、特定のケモカインレセプター(受容体)を持っていなければならないこともわかった。

これらの事実から、研究グループは、毛嚢にはケモカインを産生し、樹状細胞を呼び寄せる機構が存在するのではないかと考察。毛嚢の細胞を5つに分離し、遺伝子発現解析を行ったところ、毛嚢のある特定の部位にランゲルハンス細胞前駆細胞を呼び寄せるケモカインが産生されることが確認された。対応するケモカインの受容体がないと表皮への進入が阻害されることも示されたのである。

さらに、毛嚢の重要性を示すために、毛嚢を維持することができないマウスの皮膚に炎症を起こし、ランゲルハンス細胞前駆細胞の動員を誘導したところ、毛のある皮膚にはランゲルハンス細胞前駆細胞が表皮内に入ったのに対し、毛のない皮膚では入ることができないことが確認された。よって、ランゲルハンス細胞前駆細胞が表皮に入っていく際には毛嚢がゲートウェイとして重要な働きを担っていることが明らかになったのである。

また、毛の再生に重要な幹細胞を有する毛嚢隆起部では、ランゲルハンス細胞前駆細胞の進入を防ぐ別のケモカインが産生されており、毛嚢の部位により樹状細胞の進入を制御されていることがわかった。

また、ヒトの疾患においても、毛嚢が残っている脱毛症(円形脱毛症)では、表皮内のランゲルハンス細胞が正常に認められたが、毛嚢が残っていない脱毛症(瘢痕性脱毛症)では、表皮内のランゲルハンス細胞がほぼ消失していた。

ヒトの毛嚢においても、ランゲルハンス細胞を呼び寄せるケモカインはもちろん、円形脱毛症で関与が疑われるケモカインも毛嚢の特定の部位で産生されていることが判明。マウスだけでなく、ヒトでも毛嚢が免疫機能を有していることが強く示唆されたのである。

今回の成果により、毛嚢には今まで気づかれていなかった免疫機能が備わっていることがわかった形だ。単なる物理的バリアであると考えられていた毛嚢は、積極的に皮膚の白血球の交通を整理していたというわけだ。毛嚢に新たな存在意義が加わったといえるだろう。

皮膚は全身を包む最大の臓器であり、微生物などの外来物質に対して活発な免疫応答が行われている。今回の研究により、毛嚢がこれらの調節に重要な役割を持っていることが明らかになった。今後皮膚での炎症、免疫を理解するための重要な基盤となることが考えられるという。

今回の研究では樹状細胞に着目して解析したが、毛嚢が呼び寄せるのは樹状細胞だけとは限らない。円形脱毛症や瘢痕(はんこん)性脱毛症ではリンパ球が毛嚢を破壊する。ニキビでは好中球という細胞が毛嚢で炎症を起こす。毛嚢が白血球を動員するメカニズムをコントロールできれば炎症を抑えることが可能となるはずだ。

アトピー性皮膚炎や乾癬(かんせん)という皮膚疾患でもリンパ球を主体とした炎症が起きるが、毛嚢が炎症を起こす細胞を呼び寄せている可能性が考えられる。

今回の研究にて明らかになった毛嚢による白血球の交通整理はアトピー性皮膚炎などの皮膚炎症の病態解明に役立ち、将来それを応用した新しい治療法開発の基盤となることが期待されると、研究グループはコメント。

また、さまざまな感染症を予防するワクチンを接種する場所として、皮膚が最も効果的であることがわかっている。単に感染症といってもさまざまなものがあり、予防にはそれぞれの感染症に応じた特有の免疫応答が必要だ。望ましい免疫応答を促すために必要な細胞を呼ぶ。今回の研究の白血球動員制御機構は、より制御された新規ワクチンの開発戦略に寄与することが期待されるとも述べている。
(マイナビニュースより)
posted by カミガタ at 13:34 | TrackBack(1) | 人間 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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